生命保険をライフステージ別に解説|年代別の選び方と最適保障
- Valuable One
- 8月25日
- 読了時間: 13分

▶︎1. ライフステージ別に見る生命保険の選び方

1.1 生命保険選びの基本ステップ
生命保険は、一度契約したら終わりではなく、ライフステージの変化に応じて見直し続けることが大切です。
とはいえ、保険の種類も多くて「何から決めればいいの?」と迷ってしまう方も多いはず。
まずは、生命保険選びの基本ステップをおさえておきましょう。
たとえば以下の流れで考えると、無理なく自分に合った保険を選びやすくなります。
ステップ1:現在のライフステージと将来の見通しを整理
(例:独身か既婚か、子どもがいるか、住宅ローンの有無など)
ステップ2:必要な保障の種類と金額を把握
医療保障・死亡保障・就業不能保障・貯蓄機能など、自分に本当に必要な保障を絞り込みます。
ステップ3:月々支払える保険料を明確にする
家計のバランスを崩さない範囲で、無理のない金額を決めましょう。
ステップ4:複数の商品を比較して選ぶ
保険会社や商品によって、保障内容や保険料、解約返戻金などに違いがあります。
ステップ5:数年おきに見直す習慣をつける
結婚や出産、住宅購入、子どもの独立など、人生の節目で保険内容を見直すことで、無駄なく安心できます。
よくある失敗として、以下のようなケースがあります。
① 「友人に勧められたから」などの理由で深く考えずに加入
→ 自分に必要な保障が抜け落ちていることが多いです。
② 保険料を安くしたくて必要な保障まで削ってしまう
→ いざという時に使えず後悔する可能性があります。
③ 終身保険などを貯蓄代わりにして見直しを怠る
→ 将来のライフステージに合わず、保障が不十分になることがあります。
「保険選びは“今”だけでなく“未来”も見据えて」が基本です。
1.2 ライフステージが変わると保障が変わる理由
「今の自分にピッタリの保険に入っているから安心」と思っていませんか?
実はそれ、数年後にはズレが出てくるかもしれません。
なぜなら、ライフステージが変われば“必要な保障”も大きく変わるからです。
たとえば以下のように、人生の節目ごとに「保障すべき対象」と「リスク」が変化します。
独身の頃:入院費など、自分自身の医療費をカバーする医療保障が中心
結婚後:配偶者に残すための死亡保障が必要に
子どもが生まれる:教育費など長期的な生活費をカバーする収入保障が重要に
住宅購入後:住宅ローン返済を見込んだ保障額が求められる
子どもが独立・老後:保障をスリム化し、医療・介護・老後資金に重点を
保障内容をそのままにしておくと、ムダやリスクがどんどん膨らんでしまいます。
こんな失敗例もよくあります。
① 若い頃に入った保険をそのまま続けて、保障が不足
→ 子どもが生まれても、死亡保障が少なすぎて不安が残る状態に。
② 子どもが独立しても高額な保険料を払い続ける
→ 本来不要な保障が残っていて、家計を圧迫してしまう。
③ 家族構成が変わっても内容を確認していない
→ 受取人や保障額が現状に合っていないことも。
こうしたリスクを避けるには、ライフステージごとに保険を“点検”する意識がとても大切です。
「転職した」「子どもが小学校に入学した」「マイホームを購入した」など、
ちょっとしたタイミングでも保険の見直しを習慣化すると、無駄のない安心が得られます。
▶︎2. 【独身期・若手社会人】ライフステージ初期の生命保険選び

2.1 医療・就業不能への備えを優先させる
独身期や社会人になったばかりの頃は、扶養家族がいない人がほとんどです。
そのため、死亡保障よりも自分自身を守る保障が重要になります。
このライフステージで特に大事なのが以下の2つです。
医療保障:入院や手術費など、病気・ケガでかかる費用をカバー
就業不能保障:長期療養や障害による「働けないリスク」に備える
20代〜30代前半では健康だからこそ、保険料が安く加入しやすいのが特徴です。
このタイミングで医療保険や就業不能保険に入っておくと、将来的にもコスト面で有利になります。
若いうちに最低限の医療・生活保障を備えておくと、突然のリスクにも安心です。
ただし、よくある失敗もあるので注意が必要です。
① 「会社の健康保険があるから大丈夫」と思い込む
→ 公的保障だけでは入院費・収入減を完全にはカバーできません。
② 「まだ若いから保険は不要」と判断して後回しにする
→ 実際に病気になってからでは、保険に入りづらくなってしまいます。
③ 内容をよく確認せずに保険を選ぶ
→ 通院に対応していなかったり、先進医療費が自己負担になるケースも。
たとえば、20代の独身会社員が就業不能保険に月1,000円台で加入しておけば、
もしもケガで3か月以上働けなくなっても、生活費が補われて安心です。
2.2 死亡保障は葬儀代くらいにとどめて見直しを前提に
独身のうちは、扶養する家族がいないことが多いため、高額な死亡保障は不要です。
必要最低限として考えられるのは、以下のような費用です。
葬儀代(約100万〜150万円程度)
遺品整理や相続関連の手続き費用
少額の遺産として家族に残す資金
このように、独身期は「自分が亡くなったとき、誰が何に困るか」を基準に考えましょう。
死亡保障の失敗例としては以下のようなケースがあります。
① 「将来必要になるから」と高額な死亡保障を契約
→ 保険料が高くなり、家計を圧迫します。
② 「終身保険が貯蓄代わり」と思って無理に契約
→ 必要な保障とずれてしまい、見直しが難しくなることも。
③ 今後のライフステージを見越した保障がない
→ 結婚や出産時に見直す余地がなく、再契約を迫られることに。
死亡保障はあくまで“最低限”にして、ライフステージが変わったら見直す前提で設計するのがポイントです。
無理に終身保険に入るよりも、シンプルな定期保険で十分な時期。
そのぶん、余裕があるうちは医療や収入保障に重点を置く方が現実的です。
▶︎3. 【結婚・共働き期】夫婦のライフステージに合った生命保険の選び方

3.1 配偶者の収入状況に合わせた死亡保障と医療保障
結婚して生活を共にするようになると、万が一のときに残された配偶者の生活を支える保障が必要になります。
特に共働きの場合、それぞれの収入バランスを踏まえて、保険の役割を見直すことが大切です。
共働き世帯の保険選びで重視すべきポイントはこちらです。
配偶者の収入が少ない場合:主に稼いでいる側は手厚い死亡保障を確保
収入が同程度の場合:お互いの生活費をカバーできるよう、バランスよく死亡保障を設定
将来子どもを持つ予定がある場合:早めに収入保障型保険の検討もおすすめ
また、病気やケガで入院した際の医療保障も共働き世帯にとっては重要です。
どちらかが収入を一時的に失うと、家計全体に与える影響が大きくなるからです。
配偶者の収入状況に合わせて“リスクに備えるバランス”を考えるのが夫婦保険設計のカギです。
ただし、次のような失敗には注意してください。
① 夫婦で加入している保険内容を把握していない
→ お互いの保障が重複していたり、逆に不足していることも。
② 「お互い働いているから大丈夫」と死亡保障を軽視
→ 病気や事故など突然の事態で、もう一方の生活が困窮する可能性もあります。
③ 共働き解消(産休・育休・転職など)への配慮がない
→ 収入構成が変わることを見越しておかないと、見直しが遅れます。
結婚後の保険設計では、お互いの将来設計やライフプランを共有することがとても大切です。
3.2 収入減時への備えとして就業不能保険も検討
共働き世帯にとって、“働けなくなるリスク”は家計に直撃します。
そのため、医療保険に加えて就業不能保険の検討が重要になってきます。
就業不能保険とは、病気やケガで長期間働けなくなった場合に、収入を一定額カバーしてくれる保険です。
たとえば以下のような場面で役立ちます。
ガン治療などで半年以上仕事を休むことになった
精神疾患で通院を続けているが復職のめどが立たない
事故で後遺症が残り、働き方を変えなければならない
保険金額や支給条件は商品によって異なりますが、月々2,000円前後の保険料で月10万円の保障を確保できるプランもあります。
こんな失敗には気をつけてください。
① 医療保険があるから就業不能保険は不要だと思っている
→ 医療保険は入院・通院費用の補填であり、収入減自体は補償しません。
② 短期の病気なら休職で何とかなると軽視する
→ 実際に復職までに1年以上かかるケースもあります。
③ 自営業やフリーランスでも検討せずにスルーしてしまう
→ 社会保険の支援が薄いため、より重要なリスク対策になります。
家計を守る意味でも、就業不能という“長期のリスク”に目を向けることが大切です。
収入があるからこそ成り立つライフスタイル。
それを守るためにも、共働き時代からの備えが安心につながります。
▶︎4. 【子育て期】家族を守るための生命保険とライフステージ対応のポイント
4.1 子どもを育てる期間に必要な死亡保障の設定
子育て期は、人生の中でも最も保障が必要になるライフステージです。
とくに家庭の主な収入源となっている人に万が一のことがあった場合、 残された家族の生活費や教育費を長期にわたって支える必要があります。
この時期に重視すべき保障が死亡保障です。
必要保障額の目安としては以下のように考えられます。
配偶者と子ども1人:3,000万〜4,000万円
子ども2人以上:4,000万〜6,000万円
保障額は、子どもの年齢・進学予定・配偶者の収入などによって調整します。
よくある失敗はこちらです。
① 過去に加入した保険がそのままで、保障が不足している
→ 特に子どもの誕生後に見直しをしていないケースが多く見られます。
② 収入保障型保険を知らず、一括支給型のみに加入
→ 毎月の生活費に備えるなら、収入保障型の方が実用的な場合もあります。
③ 配偶者の就労状況を考慮せずに保障額を設定
→ 専業主婦(主夫)世帯では、残された側の収入がゼロに近いため、生活への影響が大きくなります。
子どもが独立するまでの期間を「経済的支えのピーク」と考えて、保障を厚くしておくと安心です。
死亡保障は家族の安心を支える柱。 この時期は多少保険料がかかっても「備え重視」のスタンスが大切です。
4.2 学資・貯蓄型保険の活用方法
教育費の準備として注目されるのが、学資保険や貯蓄型保険です。
「高校・大学の入学資金を計画的に準備したい」という人には向いている選択肢です。
以下が主な特徴です。
学資保険:大学入学時など特定のタイミングでまとまった給付金が出る
貯蓄型終身保険:満期返戻金や解約返戻金があり、将来的に使い道を選べる
こうした保険のメリットは、「確実に教育資金を積み立てる強制力」があること。
毎月一定額を保険料として払うことで、ムリなく貯蓄ができる点が魅力です。
ただし、注意点もあります。
① 途中解約で元本割れする可能性がある
→ 資金に余裕がないと続けるのが負担になることも。
② 保険と貯蓄のバランスが偏ってしまう
→ 貯蓄目的だけなら、他の金融商品(つみたてNISAなど)の方が柔軟な場合も。
③ インフレに弱く、実質的な価値が下がることもある
→ 将来の物価上昇まで考慮に入れて設計する必要があります。
学資保険は「教育資金に手をつけずに確実に積み立てたい」という人にはぴったりの手段です。
子育て期は出費も多くなりがちですが、計画的な保障と貯蓄を組み合わせておくと、後の安心感がぐっと高まります。
▶︎5. 【住宅購入・子ども独立期】ライフステージ後期の生命保険の見直し
5.1 住宅ローンや家族構成の変化に応じた保障の調整
住宅を購入したり、子どもが独立し始めるタイミングは、生命保険の大きな見直しポイントです。
生活環境がガラリと変わることで、「これまで必要だった保障」が過剰になっていることも少なくありません。
たとえば以下のような点をチェックしてみましょう。
住宅ローンが団体信用生命保険(団信)付きかどうか
→ すでに住宅ローンの保障があるなら、死亡保障の金額を減らせる可能性があります。
子どもの独立により、扶養すべき家族が減ったか
→ 家族の人数や収入バランスに合わせて、保障の見直しを。
配偶者が定年退職や再雇用などで収入に変化があるか
→ 将来の生活設計を見据えて、医療・介護保障を検討する時期です。
住宅購入や家族構成の変化は、保障の見直しで保険料を最適化できる絶好の機会です。
この時期によくある失敗がこちら。
① 子どもが独立したのに高額な死亡保障をそのまま継続
→ 保険料が無駄になってしまうことがあります。
② 団信があるのに住宅ローン相当額の保障を残している
→ 保障がダブっているケースも多いです。
③ ライフプランの変化を反映せずに保険を放置
→ 現状に合わない保障で、老後の負担が大きくなる可能性も。
この段階では、「今までの守る保険」から「老後に備える保険」へとシフトしていくのがポイントです。
5.2 保険料の負担を軽減しつつ、老後の準備まで確保
ライフステージ後期に入ると、収入が落ち着いてきたり、定年が近づいてくる時期です。
このタイミングで重要なのは、保険料の負担を減らしながら必要な保障を残すことです。
見直しの方向性としては、以下のような選択が考えられます。
死亡保障は必要最低限にスリム化
→ 葬儀代や少額の遺産程度にとどめることで、保険料を軽減
医療・介護保障を強化
→ 高齢期に備えた長期入院や先進医療に対応できるプランを検討
貯蓄型保険や年金保険の活用
→ 老後資金の補完手段として終身保険・個人年金保険などを取り入れる
この時期の失敗例も把握しておきましょう。
① 「老後に不安」と高額な保障を新たに契約してしまう
→ 保険料負担が大きくなり、かえって生活が苦しくなることも。
② 医療保障を軽視していたため、老後に備えが不十分
→ 先進医療や介護の費用が家計に大きくのしかかる可能性があります。
③ 保障と資産運用を混同して、無理な貯蓄型保険に入ってしまう
→ 流動性が低く、いざという時に使いにくいという事態も。
この時期は「いかに安心を残しつつ、支出を減らすか」がポイントです。
無理なく続けられる保障設計に切り替えることで、老後資金を計画的に準備しやすくなります。
▶︎6. まとめ:ライフステージ別に考える生命保険で将来も安心
生命保険は「加入して終わり」ではなく、ライフステージごとに見直しながら活用するのがポイントです。
独身期から老後まで、それぞれの段階で必要となる保障や優先順位は大きく変わります。
これまでの内容をふまえると、生命保険選びで押さえておきたい基本は以下の通りです。
独身・若手社会人:医療・就業不能リスクに備える
結婚・共働き世帯:配偶者の生活を支える死亡保障がカギ
子育て期:教育費と生活費をまかなう収入保障が重要
住宅購入・子ども独立期:保障のスリム化と老後準備へのシフト
よくある失敗の多くは、「過不足のある保障を放置したまま」にしていることです。
保障が足りなければ万が一のときに困り、過剰なら保険料のムダが家計を圧迫します。
だからこそ、「今の自分に本当に必要な保障は何か?」を定期的に見直すことが大切です。
忙しい日々の中では保険の見直しは後回しになりがちですが、
ライフイベント(結婚・出産・住宅購入・子どもの独立・定年退職など)を節目に点検することで、
無理のない家計でしっかりとした備えが整います。
未来の安心は、今の見直しと選び方で大きく変わります。
自分と家族の将来を守るために、今一度「生命保険」と向き合ってみてください。
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